労働・傷病兵・社会省海外労働管理局主催の送出機関向け講習会

    5月7日,8日の2日間にわたり,労働・傷病兵・社会省海外労働管理局が主催して,労働者の海外派遣を行う事業者(送出機関)に対する講習会が開催されました。約270名の送出機関の担当者が出席しました。
   「日本,東南アジア市場について」のセッションに当館桃井書記官が出席し,送出機関の担当者に対して,適切な技能実習・留学のための協力を依頼しました。発言の概要は以下のとおりとなります。
   なお,海外労働管理局の送出機関向け講習会は先月ホーチミン市でも開催され,河上在ホーチミン日本国総領事が出席をして送出機関の担当者に対して,適切な技能実習・留学のための協力を依頼しています。
 

 
   (発言概要)
   1. 日越関係は現在過去最良とも言えるほど大変良好で、要人の往来だけでなく、文化、教育、経済等様々な分野での両国の交流が盛んです。現在、ベトナムの在住日本人の数は、約16,000人とこの数年で倍増しており、一方、日本在住のベトナム人数は現在、26万人を超えて国別3位となっています。そのうち、技能実習生は昨年12万人を超え、6年前と比べ9倍に急増しました。
こうした両国の交流の拡大は大変喜ばしいことであります。また日本の少子高齢化の中で、技能実習生や留学生として訪日するベトナムの若者に、日本としては大変助かっており感謝を申し上げます。
 
   2. 一方で、技能実習生や留学生の急激な増加に伴い,問題も発生しています。良好な日越関係に影を落とす深刻な問題です。
夢と希望を持って、せっかく日本に行ったのに,日本やベトナムの悪質な業者にだまされ、多額の借金を背負わされ、日本で犯罪を行ったり、無理な労働で身体を壊したり、また、不法滞在するケースが増えていることです。
現にベトナム人の刑法犯の検挙数は外国人の中で一番多く、また、不法残留者数は今年1月1日の時点で、6,760人と前年より3割以上増加しています。こうした目に合うと,親日であった人も反日となりますし,日本におけるベトナムの評判も落ちることになります。
 
   3. こうした現状を日越政府は重く受け止め、より良い制度の構築に向けて取り組んでいます。
先ず、悪徳業者の撲滅にかかる取組です。状況は以前より改善しているようですが、保証金や監理団体へのキックバックの問題がマスコミで大きく報じられています。日越両政府は技能実習に係る協力覚書に基づき,連携して指導・監督を強化していきます。大使館・総領事館としても,問題がある事案を把握したら日越の関係当局に通報しています。
また,留学についても取組を強化しています。
適正な技能実習や留学の実施のために,引き続き,送出企業の皆さんにも法律や規則の遵守と履行をお願いします。
 
   4. 日本政府側の取組としては、技能実習制度の新しい法律が制定され、外国人技能実習機構(OTIT)を設置し、監理団体や企業に対する規制をいっそう厳しくし、技能実習生の保護を図っています。OTITは今後監理団体や実習実施企業の実地検査に力を入れていきます。
また,日本では1月から難民申請の厳格化も行っています。
技能実習については、新しい職種の追加や派遣期間を5年まで延長するなど制度の改善にも取り組んでいます。
さらに、大使館として技能実習や留学を希望する方に向けて,正しい情報の発信に努めており,フェイスブックやホームページで,手数料の上限,保証金禁止,ブローカーの注意喚起などの周知をしています。手数料の上限など非常に大きな反響がありました。
 
   5. 技能実習生を送出す企業の皆様に、本日、改めてお伝えしたいのは、日本の技能実習制度は単なる金稼ぎが目的ではなく、日本の技術を習得し、帰国後、越国の発展に活かすことを目的にしており、技能実習制度のより良い構築には、日越両政府だけでなく、送出し機関、監理団体、受入企業といった関係者全ての努力が重要でありますので、今後の皆様の一層のご協力をよろしくお願いします。
 
 
本件に関するお問い合わせ先
在ベトナム日本国大使館
経済班(担当:桃井)
電話:+84-24-3846-3000
FAX:+84-24-3846-3044