越村敏昭東急電鉄相談役(日越大学構想の推進に関する有識者会議座長)による日越大学での特別講義

 16日午後3時10分から約2時間30分間、日越大学構想の推進に関する有識者会議座長を務める越村敏昭東急電鉄相談役は、日越大学にて「日本企業が日越大学の卒業生に求める人材像とは」をテーマとする特別講義を行ったところ、概要は以下のとおりです。
 
 古田日越大学学長の紹介後に行われた講義の中で、越村代表は東急の社員、管理職、そして経営者として過ごした50年と東急がベトナム・ビンズン省で事業を進めた5年間に、東急と地域が共に発展してきた経験に基づいて、日本の社会経済の移り変わりとともに変化してきた東急の事業戦略について説明するとともに、日本企業が日越大学の卒業生に求める人材像について述べられました。特に、日本企業が求める人材像については、まず初級管理職として必要となる労務管理・会計規則・会社法に関するベトナムの法律を学ぶことが必要であると述べた上で、ベトナム人社員の真意はベトナム人である初級管理職こそが理解できるとして、初級管理職のキャリアの重要性を強調しました。次に、第一線のマネージャーで実績を残した後の上級管理職から執行役員級レベルに関しては、多くの組織と大勢の部下を自分だけで全て把握することは困難であり、人を使う立場になると、人格の豊かな、高い人間力を持つ人にこそ、協力者が集まってくるとして、そのためにはリベラルアーツを身につけている人が有利である旨述べました。さらに、コミュニケーション能力、主体性を身につけ、前例のない問題、課題に対しても解決をはかる力を養う重要性を強調し、将来の環境に対応できる能力を身につけ、最終決断ができるトップ人材にするべく、日本企業の幹部候補には、事業部門とスタッフ、一般管理部門、さらに中小規模会社のトップを務めるなどのジョブ・ローテーションを経験させるルールを持っている企業が多く、そういう人材であると期待されれば、日本で働くことが生じる、こうしたキャリア・パスを課される人材には日本語の習得が必須であるとともに、経営者としてリスク管理も身につける必要があると述べました。
 
 なお、本講義には、武部勤日本ベトナム友好議員連盟特別顧問、永井在ベトナム日本大使館公使が挨拶を行いました。武部特別顧問からは、目まぐるしく変化する現在の地域・国際情勢の中で、想像力、適応力、理解力を高めることが最も大事である。学問、国、世代といったあらゆる境界領域を超えた「アジアのハーバード」となるよう、日越両国が一丸となって、学生諸君の皆さんと共に日越大学を造り上げていきたい。」と述べました。永井公使からは、「今回、日本有数の大企業のトップを務め、南部ビンズン省の都市開発事業等を通じてベトナムの発展に貢献されている越村代表の講義を聴けることは、皆さんのキャリア計画及び学習意欲に素晴らしい効果をもたらすものと思う。質の高い産業人材については先般日本で行われた日越首脳会談でも取り上げられており、日越大学を通じた質の高い人材の輩出が今後の日越大学の発展、ひいてはベトナムの発展にもつながるものと確信する」旨述べました。
 
 また、同講義に続いて行われた質疑応答では、参加した学生からの質問が相次ぎ、予定時間を超過するほどの熱のこもったものとなりました。
 
       
     挨拶をする武部日越友好議員連盟特別顧問     特別講義後,聴講した学生と交流する越村東急電鉄相談役