日本語 | Tiếng Việt

 

 

平成21年度草の根文化無償資金協力

ハノイ自然科学大学動物博物館展示・視聴覚機材整備計画贈与契約署名式

 

 

 

平成22年3月5日
在ベトナム日本国大使館

 

 

 

1.3月5日(金)、日本政府は、ハノイ自然科学大学において、同大学との間で草の根文化無償資金協力「ハノイ自然科学大学動物博物館展示・視聴覚機材整備計画」の贈与契約の署名式を執り行った。

 署名式では、坂場三男駐ベトナム日本国特命全権大使とブイ・ズイ・カム・ハノイ自然科学大学学長(Dr. Buy Duy Cam)が贈与契約書に署名を行った。

 

2.本件計画は、ハノイ自然科学大学生物学部に付属する動物博物館に対し、同博物館が所蔵する標本を保存・展示するための機材及び同博物館内にマルチメディア・ルームを設置するための視聴覚機材を供与するものである。

 

3.ハノイ自然大学動物博物館は、ほ乳類約3,000種、鳥類約3,400種、は虫類2,000種、両生類5,000種、カメ類約150種、魚類約10,000種の標本を所蔵しており、生物学の研究・教育機関として極めて重要な役割を果たしているが、これまで、膨大な標本を適切に保管・陳列する環境が十分に整っていなかった。また、貴重な標本を有しているにもかかわらず、来訪者が閲覧するスペースが限られることから、広く一般には公開されてこなかった。

 今回の整備計画を通じて、貴重な標本が適切に保管・陳列され、教育の場としてより多くの人が閲覧できるようになることが期待される。

 なお、ハノイ自然科学大学には、天皇陛下が寄贈されたハゼの副基準標本が保管、陳列されているが、同副基準標本は、日越友好のシンボルとしてのみならず、ベトナムの学術研究分野においても高く評価されている(以下【参考】参照)。

 

4.今回の書簡の交換は、本整備計画の実施のために必要な経費を、67181米ドルを限度額として、ハノイ自然科学大学に対し供与することを約束するものである。

 

【参考】ハノイ自然科学大学動物博物館に保管・陳列される日本国天皇陛下寄贈のハゼの標本

 

1.天皇陛下は、皇太子であられた1976年、御自身の学術研究の一環として、カントー川支流において採取されたハゼを新種として記載した論文を学術雑誌で発表されるとともに、同年、同論文に用いられた標本を副基準標本として当時のハノイ総合大学に寄贈された。同副基準標本は、現在もハノイ国家大学傘下自然科学大学付属動物博物館内の標本室に保管、陳列されており、日越友好のシンボルとしのみならず、ベトナムの学術研究分野においても高く評価されている。

 

2.また、天皇陛下は、この副基準標本がベトナム国内で更に広く学術研究に寄与するよう願われ、平成21年(2009年)2月初旬にベトナムを公式訪問され た皇太子殿下に対し、上述の学術論文をベトナム側学術機関に寄贈されるよう託された。

  日本大使館が、皇太子殿下より天皇陛下の学術論文をお預かりし、同年3月に、坂場三男駐ベトナム日本国特命全権大使とブイ・ズイ・カム・ハノイ国家大学自然科学大学学長との間で寄贈式を行った。

 

ホームに戻る