1.8月10日(金)、日本政府は、在ベトナム日本国大使館において、ハンプティー・ダンプティー協会との間で草の根・人間の安全保障無償資金協力「クアンチ省における地雷被害者支援計画」の贈与契約の署名式を執り行った。
(1)供与金額
122,936 米ドル
(2) 要請元
ハンプティー・ダンプティー協会
2.案件内容
(1)クアンチ省は、ベトナム国内でも地雷に最も汚染された地域であり、現在でも域内に50万トン以上の地雷が埋まっているとされ、人口60万人のうち、約1万人以上が地雷による被害を受け障害を抱えながら生活している。
(2)米国のNGOであるハンプティー・ダンプティー協会は、2010年にベトナムのNGOであるProject RENEWと共に、クアンチ省において、きのこ産業を持続可能な産業とし、所得の創出や生計支援につなげる、「使命と共にあるきのこ(Mushrooms with a Mission)」というプログラムを立ち上げ、参加者に対し、きのこを栽培するための機材の提供と訓練を行っている。当該プログラムの参加者は、地雷によって身体障害者となった農民や独身女性、少数民族団体等であり、プログラム開始当初は9世帯だった参加者が現在は100世帯にまで増加している。
(3)今回、ハンプティー・ダンプティー協会は、抜本的にきのこの栽培能力を向上させ、地雷被害者の生計能力を支援するために、新たな機材を導入し、きのこの栽培数を飛躍的に増加させることを計画しており、日本政府としては、当該計画に必要な機材等の購入のための資金を供与するものである。
3.署名式では、鈴木秀生臨時代理大使とジーン・サミュエル(Ms. Jeanne Samuel)ハンプティー・ダンプティー協会ベトナム事務所長が贈与契約書に署名を行った。
4.署名式において鈴木秀生臨時代理大使は、「我が国の支援するこのプロジェクトによって、クアンチ省の更なる発展を確信するとともに、日本とベトナムの間の友情と相互理解が益々深まることを期待します」と述べた。
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