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一人旅の日本人女性旅行者をターゲットにした「いかさま賭博」被害の多発


 


 
平成21年10月13日
在ベトナム日本国大使館

 
 

1.最近、ハノイ市内では、一人旅の日本人女性旅行者をターゲットにした「いかさま賭博」の被害が多発しております。

  今年7月以降、7名の日本人女性旅行者がハノイ市内で「いかさま賭博」の被害に遭われ、当館に届けられました。特に、10月に入ってからは、立て続けに3件の「いかさま賭博」被害が発生しており、当館に届けられております。

「いかさま賭博」の被害は、所持していた現金のみならず、クレジットカードの限度額一杯までキャッシングや商品購入をさせられ、賭け金として騙し取られる場合が多いため、被害額は多い人では数百万円に上ることもあります。

 

2.「いかさま賭博」の主な手口は次のとおりです。

 ● 街中で一人旅と思われる日本人女性旅行者(20代から40代の女性が狙われる傾向にある)を見つけ、英語や日本語で親しげに声を掛け、「自分は日本に興味がある」、又は「自分の親族が日本に行くので、親族に日本のことを教えて欲しい」などと述べて、あたかも自分は信用できる人物であるかのように装い、被害者を油断させます。

 ● 被害者が相手を信用したところで、相手は「近くに親戚等の家があるので遊びに行こう」、あるいは「食事をごちそうしたい」などと言って、別人宅に誘います。

 ● 別人宅に行くと、「金持ちの外国人が来るので、カード賭博(ブラックジャック)をやって一緒に一儲けしないか」などと言葉巧みに持ちかけ、賭博に参加するよう誘います。

 ● 最初は被害者有利の状況でゲームが進むものの、最後の段階で相手が法外な賭け金を請求し、被害者の所持金全額、及びクレジットカードでキャッシングした多額の現金を賭け金として要求されます。更に、賭け金が不足している場合は、高額な携帯電話を何台もクレジットカードで買うよう要求され、被害者に限度額一杯までカードを使わせます。

 ● その後も相手は言葉巧みに被害者を騙し続け、最終的に、被害者がクレジットカードを利用して引き下ろした現金や携帯電話は騙し取られます。

 

3.一般に、「日本人は金持ちで警戒心が少ない」と外国人からは見られており、また日本人旅行者の傾向として、フレンドリーに話しかけてくる外国人を信用しやすいという点があることなどから、今後も日本人旅行者が同じような「いかさま賭博」の被害に遭う可能性は排除できません。つきましては、ベトナムに渡航・滞在される日本人旅行者の皆様は、次の点に十分ご注意願います。

  

    ○ 見知らぬ人物から街中で親しげに声を掛けられても安易に応じない。

    ○ 特に、上手い儲け話があるなどと言葉巧みに甘言を用いてくる人物からの誘いには絶対に乗らない。

  ○ ベトナムでは公認された場所で、かつ、外国人である証明書を所持している場合を除き、賭博は犯罪行為であるので、絶対に行わない。

 

  「いかさま賭博」は、被害者を「賭博」という犯罪行為に巻き込み、被害者が警察に訴え出ても賭博の共犯者として警察ではあまり相手にされないという弱みにつけ込んだ巧妙かつ悪質な犯罪と言えます。

「見知らぬ人は簡単に信用しない」、「見知らぬ人の家には絶対行かない」との強い警戒心を持つことが、この手の犯罪被害に遭わない一番の対策と思われます。


 
  

(了)
 

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