令和6年度草の根・人間の安全保障無償資金協力に関する贈与契約署名式(3件)
令和7年3月6日
2025年3月4日
在ベトナム日本国大使館
在ベトナム日本国大使館
1 3月3日(月)、日本政府による草の根・人間の安全保障無償資金協力に関する贈与契約署名式がラオカイ省で開催され、昨年の台風3号(ヤギ)により被災した地域で行われる以下の3件に関し、伊藤直樹駐ベトナム日本国特命全権大使と各被供与団体との代表者との間で贈与契約が締結されました。(案件の詳細は別紙を参照ください。)
被供与団体は、(1)バットサット郡人民委員会、(2)バクハ郡人民委員会及び(3)バオイエン郡人民委員会です。
(1)「ラオカイ省フィンガン村ロスオイトゥン橋建設計画」
(供与金額:130,101米ドル(18,084,039円))
同省バットサット郡フィンガン村フィンホー川の渓谷に架けられている「ロスオイトゥン橋」は、川の南岸で暮らす人々が村の中心部へのアクセスや児童の通学路を確保する重要な生活道路ですが、昨年の台風3号(ヤギ)により損壊し、速やかな復旧が必要となっています。本計画により、幅が広く堅牢なコンクリート製に掛け替えることで、年間を通じて安全に学校や村内村外の医療機関等の公共施設へアクセスすることが可能になるとともに、村外への農産品の効率的な輸送が可能となります。
(2)「ラオカイ省バクハ郡多目的避難施設建設計画」
(供与金額:133,023米ドル(18,490,197円))
同郡では、2024年9月に発生した台風3号(ヤギ)による洪水及び土砂災害で、死者行方不明者34人、全壊した住宅116棟を数える甚大な被害を受けました。将来の災害に備え、災害時に避難所として機能する重大災害への耐災性を備えたコミュニティハウスを、バクハ郡のナムルク村ナムルクハ地区及びタイザンフォ村ガイタウ地区にそれぞれ建設することにより、災害時の避難所の確保を図り、同郡の災害対応能力の向上に寄与するものです。
(3)「ラオカイ省バオイエン郡多目的避難施設建設計画」
(供与金額:129,386米ドル(17,984,654円))
同郡では、2024年9月に発生した台風3号(ヤギ)による洪水及び土砂災害で、死者行方不明者82人、損壊した住宅1,422棟を数える甚大な被害を受けました。同郡についても、上記(2)と同様に、災害時に避難所として機能する重大災害への耐災性を備えたコミュニティハウスを、バオイエン郡のビンイエン村トンキム地区及びバオハ村コアイ2地区にそれぞれ建設することにより、災害時の避難所の確保を図り、同郡の災害対応能力の向上に寄与するものです。
2 在ベトナム日本国大使館では、1992年から2024年度までに739件、総額約6,600万米ドル相当の草の根無償資金協力事業を実施してきました。対象とする分野は、教育、医療、地域経済の活性化につながるインフラ整備の支援など広範に及びます。
3 署名式における伊藤直樹大使のスピーチは、添付資料をご参照ください。署名式のあと、伊藤大使は、ラオカイ省バクハ郡ナムルク村を訪問し、「ラオカイ省バクハ郡多目的避難施設建設計画」により建設されるコミュニティハウスの建設予定地を視察しました。同村では、被災の状況やコミュニティハウスの設計について説明を受けたほか、地域住民と面会し、安全・安心な生活を送る上での課題や困難さについての説明に耳を傾けました。
参考 草の根・人間の安全保障無償資金協力
人間の安全保障の理念を踏まえて、開発途上地域の住民生活に根ざす比較的小規模な開発事業を実施する団体に対して、資金の供与を行う協力です。
1. 署名式の様子


2.「ラオカイ省バクハ郡多目的避難施設建設計画」実施サイトの様子



