国際離婚・子の引き渡しに関するセミナー

令和2年12月23日
JICA法整備支援プロジェクト長橋専門家からの挨拶
セミナーの様子(大谷弁護士の発表)
 12月16日、ハノイにおいて、「国際離婚・子の引き渡しに関するセミナー」が開催されました。
 
 このセミナーはJICA法整備支援プロジェクトの支援の下、ベトナム最高人民裁判所の主催により、国際離婚に関する現状や課題、国際離婚に関する手続面・実体面の留意点、日本におけるハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)加盟までの経験や意義、同条約に関する日本の国内法制度について、日越両国が知見を共有することを目的として開催されました。

 セミナーには、日本からは法整備支援プロジェクト専門家のほか、オンラインで大谷美紀子弁護士(国連児童の権利委員会委員)、村上正子名古屋大学教授らが出席しました。また、ベトナム側からはチュー・チュン・ズン最高人民裁判所国際協力局副局長、ファム・ティ・トゥ・フォン・ホーチミン市裁判所家庭・少年裁判所副裁判長、レー・ティ・トゥ・ヒエン司法省民事判決執行局副課長らが出席しました。
 
 当館から出席した尾嵜書記官は、セミナーにおいて「日本で、ハーグ条約に基づき、子の連れ去りが友好的に解決されている例が増えていることは、同条約に加入したことの大きなメリットと感じている。このセミナーで共有された日本の国内法制度や実務上の留意点に関する知見が、今後、ベトナムがハーグ条約への加入を検討するに当たって参考となれば幸いである。」と挨拶しました。
セミナーの様子(ベトナム側発表)
尾嵜書記官からの挨拶