「医学系留学生交流会」の開催

平成30年11月26日
   11月23日,大使館と一般社団法人医療・環境・再生研究機構(MERRO)と ハノイ医科大学は,大使公邸にて初めての「医学系留学生交流会」が日越外交関係樹立45周年記念事業の1つとして,開催されました。

   梅田大使が出席し,挨拶の中で,交流会の経緯,日越医療協力,日本の少子高齢化の問題とベトナムへの期待について述べ,交流会の成功,日越関係の一層の強化を祈念しました。

   交流会においては,元留学生との交流の他に,MERRO奨学金の授与,国家主席宛の日越外交関係樹立45周年記念品贈呈(ベトナム外務省が代理受領),文化交流として,民族衣裳文化普及協会による十二単着装披露,大学教授等であるMERRO理事による研究成果要旨報告が実施された。
 
(挨拶をする梅田大使)
 
(挨拶をするMERRO松岡亜継子理事長)
 
(挨拶をするハノイ医科大学ヒン学長)
 
(挨拶をするハノイ医科大学ヴァン次期学長)
 
(奨学金授与)              
 
(MERRO奨学金を受けた3名の学生)
 
(国家主席宛の記念品贈呈)
 
(十二単の着装1)
 
(十二単の着装2)           
 
(民族衣装文化普及協会の皆様との写真)
 
(留学生との交流) (集合写真)


(梅田大使挨拶抜粋)

● 本日,新たに奨学金受賞される3名の皆さんおめでとうございます。また,奨学金授与式と同時に,日越医学系留学生交流会を,日越外交関係樹立45周年記念事業として,MERRO,ハノイ医科大学と共に開催できることに感謝申し上げます。日本政府を代表し,この機会に3点申し上げます。
●  一点目は,本日の奨学金授与式と日越医学系留学生交流会が,同時開催されることとなった経緯についてです。
今年6月,松岡理事長から,医療・環境・再生研究機構は,ハノイ医科大学の学生達への奨学金授与式を公邸で行えないかとの提案がありました。大使館としましては,同提案を歓迎するとともに,日本に医学留学された方々がベトナムの医学界で沢山活躍されていることから,この機会に,ハノイで活躍されている関係者の方々の交流会を開催できないかと要請いたしました。
本日は,その交流会が実現し,ご多忙の中,10名の留学経験者の方に参加いただいています。松岡理事長には,本日の奨学金授与式,交流会の実現にイニシアティブをとっていただいたことに心から改めて感謝申し上げます。
先ほど,MERROはハノイ工科大学と医理工連携の研究を志す大学院生へ完全給付型奨学金の合意がなされたとのこと,これも本当に喜ばしいことです。
● 二点目は,「日越医療協力」についてです。
現在,日本政府は,アジア地域における「より良い高齢化社会実現」を目指し「アジア健康構想」を推進しています。日越医療協力の裾野は広く,政府レベルだけでなく今回のように民間レベルでの協力も数多く見られ,大使館で把握しているだけでも官民合わせて150以上の協力が行われています。
また,人材育成面では,日本政府の奨学金,日本の大学独自の奨学金等を得て,現在日本の大学の医学部など保健分野で,367名のベトナム人学生が学んでおられます。
● ハノイ医科大学は,昨年10月学内に日本協力事務所を設置される等,数多くの医療分野の協力を実施いただいている。
● 去る10月8日,グエン・スアン・フック首相と安倍首相の「日越首脳会談」が東京で行われました。首脳会談では,政治安全保障,投資,教育,文化交流等多岐にわたるテーマについて意見交換されましたが,医療分野については,「日本のアジア健康構想の下,両国が医療分野の協力 を更に深化させること」に意見の一致がありました。
● 医療分野の日越協力が拡大する中で,本日,医学系留学生の「初めての交流会」を開催できることは,正に「日越首脳合意」の具現化の一例であると考えます。
● 三点目は,日本の少子高齢化と危機的な労働力不足問題です。
現在,日本に居住するベトナム人は30万人に達し,多くの方が日本の経済活動を支えて頂いています。医療関係分野では,特に介護福祉士の方が日本を支えていただいています。
● ベトナムからは,EPA協定に基づき,4年前から,看護・介護福祉士候補として毎年約200名の方が訪日しています。彼らの看護士,介護福祉士試験の合格率は非常に高く,非常に高い評価を得ています。
● 更に,EPAの枠組みに加え,今年から技能実習生としての活躍も期待されています。文化的親和性が強く,勤勉であることから,ベトナム人人材を求める声は,日本の中で非常に強いものがあります。この点においても,ベトナムの医療関係者の方々に一段のご協力を引き続きお願い致します。
● 最後に,皆様のご健勝,本交流会の成功,日越関係の一層の強化を祈念し,開会の辞とさせていただきます。
 
 
 
本件に関するお問い合わせ先
在ベトナム日本国大使館
経済班(担当:桃井)
電話:+84-24-3846-3000
FAX:+84-24-3846-3044