ホイアン旧市街・ミーソン遺跡のユスコ世界遺産登録20周年、ホイアン・チャム島のユネスコ世界生物圏保護区登録10周年記念式典関連行事

令和元年9月9日
 9月7日~8日,クアンナム省にて,ホイアン旧市街・ミーソン遺跡のユスコ世界遺産登録20周年、ホイアン・チャム島のユネスコ世界生物圏保護区登録10周年記念式典関連行事が開催されました。
 
 本関連行事には,大使館から麻妻信一次席公使が参加し,7日,ホイアン・ミーソン遺跡・チャム島の保存・価値発揮活動の評価会議にて挨拶を行うとともに,8日,ミーソン遺跡にて開催されたホイアン旧市街・ミーソン遺跡のユスコ世界遺産登録20周年、ホイアン・チャム島のユネスコ世界生物圏保護区登録10周年記念式典に出席しました。
 
 式典に出席したフック首相は,世界遺産を有する同地域において,プラスチックゴミ,使用済みプラスチック製品の処理に対する認識を向上させることの重要性を訴えるとともに,投資誘致のための持続的な観光産業の開発の重要性を述べました。
 
 クアンナム省と日本との関わりは,400年以上前、ホイアンを訪れた日本の商人たちが「日本人街」を作ったことに始まります。世界遺産「ホイアン」・「ミーソン遺跡」,そして世界生物圏保護区である「チャム島」の魅力を高めるため、日本は官民を挙げて、ベトナム関係機関との連携を強化してきました。

 ホイアンでは,1990年以降,伝統的建造物7件12棟及び日本橋の保存修理等に関する技術協力や、建築史・歴史・生活調査等を融合した研究を実施しています。これらは,友田博通教授をはじめとする昭和女子大学,文化庁及びJICA専門家の協力の下行われ、地域のベトナム人研究グループや修理支援グループを組織し、能力向上に貢献しました。これらの協力を基に,1999年11月には,ホイアン旧市街がユネスコ世界文化遺産に登録されるに至りました。2003年以来,ホイアン日本祭りも開催され,多くの交流が行われています。なお,2017年に安倍総理がフック首相とホイアンを訪問され,伝統的建築を見学しました。また、昨年11月,日本政府は無償資金協力で、ホイアン「日本橋」周辺水路の水質改善に取り組み、先進的な下水処理場が完成しました。

 ミーソン遺跡では,2003年からの、日本の支援により,遺跡の保存管理と共に見学者に対する遺跡紹介を行う施設が、ミーソン遺跡入り口に整備されました。

 チャム島では、2016年から2019年1月まで,JICAが「ヘリテージツーリズムによる辺境農漁村の生計多様化プロジェクト」を実施し,昭和女子大学の研究グループも様々な支援を行っています。

 この度のホイアン旧市街・ミーソン遺跡のユネスコ世界遺産登録20周年、ホイアン・チャム島のユネスコ世界生物圏保護区登録10周年記念式典を心からお祝いするとともに、これら遺跡・保護区が永久に人類に継承されていくことを期待します。

 麻妻次席公使挨拶全文
 
ホイアン街並み
 
ミーソン遺跡
 
評価会議における麻妻次席公使挨拶
 
テュークアンナム省人民委員長による感謝状授与
 
式典の様子 式典におけるフック首相の挨拶