鍼灸分野のベトナム国際セミナー(日越外交関係樹立45周年記念事業)への出席とレセプションの開催

平成30年1月23日
   1月18日,公益財団法人国際医療技術財団,公益社団法人日本鍼灸師会,公益財団法人国際開発救援財団,ベトナム保健省伝統医学局、ベトナム国立鍼灸病院の主催(後援:日本国外務省,厚生労働省,経済産業省)により,ハノイで,ベトナム国際セミナー(~医療の向上に貢献する日本鍼灸~)が開催されました。

   梅田大使はセミナーに出席し,以下の挨拶を行いました。
   本セミナーは,日越外交関係樹立45周年記念事業に位置付けられる行事で,日越の鍼灸分野における第1回のセミナーとなります。セミナーには日本そしてベトナム全土から100名を超える鍼灸の関係者が参加し,日本とベトナムのそれぞれの鍼灸の講演や日本鍼灸のデモンストレーションや鍼灸関係の製品展示などが行われた他,国民の健康増進に寄与することを目指し、鍼灸の医療技術協力プロジェクトを双方が協力して実践する等を内容とする共同宣言が採択されました。

   同日,日越の鍼灸分野における歴史的な初めての国際セミナーを記念して,梅田大使が日越の鍼灸関係者を招いてレセプションを主催しました。レセプションに先立ち,ハノイ訪問中の自民党青年局の鈴木けいすけ議員、佐々木はじめ議員、滝波ひろふみ議員、小林たかゆき議員、吉川ゆうみ議員がお祝いに駆けつけていただきました。

   (梅田大使セミナー挨拶抜粋)
●セミナー開催にあたり、日本政府を代表して、一言御挨拶申し上げます。日越の鍼灸分野における歴史的第1回ベトナム国際セミナーが、日越外交関係樹立45周年である本年、ハノイの地で盛大に開催されますことを心よりお慶び申し上げます。

●また、本セミナーは日本側の3つの公益法人、ベトナム側の保健省伝統医学局、国立鍼灸病院の共催で開催されますが、セミナー実現に御尽力いただいた全ての関係者の皆様に感謝を申し上げます。

●日本側の3つの主催団体を御紹介させて頂きます。
国際医療技術財団は、ベトナムがドイモイを開始した翌年、1987年に故渡辺美智雄元副総理によって創設されました。渡辺元副総理は、ベトナムの日本にとっての重要性をいち早く理解し、ベトナムの新しい国づくりに向けて、様々な分野で日越協力を推進された先駆者であります。同財団は、渡辺元副総理の遺志を引き継ぎ、日本と諸外国との医療技術協力に尽力されています。

●日本鍼灸師会は、日本での鍼灸振興だけでなく、繊細で痛みが少なく治療効果の高い日本の鍼灸を世界に普及させる取り組みを進めておられます。今回のセミナーでは、日本の鍼灸分野の発展の歴史、技術を御紹介いただきます。

●国際開発救援財団は、ベトナムでの活動を1991年から開始し、1998年にダナンに事務所を設立されています。30年近くの間、山岳少数民族や都市部の貧困層への支援活動を行ってきておられます。

●現在の日越関係は,強い信頼感と親近感に支えられ,「最良」といえる状況です。このことは,渡辺元副総理をはじめとする、多くの日越両国の「先達」の熱意と長年にわたる行動の上に、築かれた成果でもあります。今の時代を生きる我々も、「協力の精神」を繋いでいきたいと考えます。

●昨年11月にダナンで行われた安倍総理とクアン国家主席との日越首脳会談において、安倍総理は「アジア健康構想の下、医療協力や高度医療人材育成に努めたい」と御発言されました。今回新たに鍼灸分野の協力が始まることは、アジア健康構想の一環として位置付けられると考えます。

●最近、鍼灸について、大きなニュースがありました。WHOの国際疾病分類(ICD)に、鍼灸や漢方といった伝統的東洋医学が追加され、医学としてWHOに公式に認められるとの事です。このことは、西洋医学を中心としたICD設立以来の快挙とも言えます。東アジアの伝統医療が健康維持を担う重要性を世界が認知したという事でありますし、伝統医療に従事する皆様の更なる活躍が期待されるという事でもあります。

●最後に、改めて本日のセミナーが鍼灸分野の日越協力の実り多い第一歩になる事、皆様の御健勝、日越関係の一層の発展を祈念し、私の挨拶と致します。

 
     
(挨拶をする梅田大使)
 
(挨拶をするティエン保健副大臣)
 
     
(挨拶をする小西国際医療技術財団理事長)
 
(会場風景)
 
     
(関係者の記念撮影)
 
(日本から参加の鍼灸関係者)
 
     
(製品展示を視察する大使夫妻)
 
(鍼灸関係製品展示)
 

本件に関するお問い合わせ先
在ベトナム日本国大使館
経済班(担当:桃井)
電話:+84-24-3846-3000
FAX:+84-24-3846-3044