ありがとうベトナム。日本とベトナム安全保障分野における協力

2020/7/6

   本年6月29日に、ホーチミン・タンソンニャット空港から防衛省海上自衛隊哨戒機P-3Cが日本に向けて飛び立ちました。この機体は、4月29日にエンジンの不具合のため離陸を取りやめて以降、約2ヶ月間、タンソンニャット空港に駐機して整備を行ってまいりましたが、この度、国防省、交通運輸省、保健省を始めとするベトナムの皆様の支援のおかげで、無事に整備が完了し日本に帰国することができました。
   新型コロナウイルスが世界中に大流行する中でも、P-3Cのタンソンニャット空港への寄航許可、不具合発生後のクルーや追加派遣された整備員の入国の許可、交換用のエンジンを輸送するための輸送機の受入れなど、「困った時に頼ることの出来る本当の友達」として、ベトナムは日本を全力で支援してくれました。
 
   本当にありがとう。私たちは、この絆を決して忘れません。
 
                  
          

    
   以下に、寄航の経緯と、ベトナムの支援についてまとめました。
   よろしければご確認ください。
 
【タンソンニャット空港への寄航の経緯】
   日本の海上自衛隊は、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動のために、アフリカ・ジブチ共和国に哨戒機P―3Cを派遣しています。本年1月からは、このP-3C哨戒機を活用して、中東地域における船舶の安全確保のための情報収集活動も行っています。
   活動を終えて任務を次の機体に引き継いだP-3C哨戒機がジブチから日本まで飛行するためには、途中での給油が必要となります。4月末にジブチを飛び立ったP-3C哨戒機については、新型コロナウイルス感染症が拡大する中にあっても、ベトナムがタンソンニャット空港への寄航と給油を認めてくれました。これによって、P-3C哨戒機はジブチから日本までのルートを確保し、帰国の途につくことができました。
 
                    

【エンジントラブルの際、クルーに臨時で入国を許可】
   タンソンニャット空港への寄航は、本来は給油のみの予定でしたが、エンジンの不具合のため、離陸ができなくなったことから、乗務員19名は航空機の中で待機しなければなりませんでした。この時、ベトナムは、隊員への配慮から滞在のためのホテルを準備し、急遽入国を許可してくれました。新型コロナウイルスが拡大する中にあっても、事案の突発性に鑑み感染防止対策を講じた上で快く入国を許可してくれたため、乗務員は休息することが出来ました。
 
      

【追加の整備員、エンジン輸送のための輸送機受入れを許可】
   不具合を起こしたエンジンを調査した結果、エンジンを取り替える必要があることが判明しました。このため、日本から追加の整備員を派遣したいこと、交換用のエンジンを輸送機C-2によって輸送したいことを依頼したところ、ベトナムはいずれの受け入れについても快諾をしてくれました。
   万が一にも、日本からベトナムに新型コロナウイルス感染症を持ち込むことがないよう、日本国内でPCR検査陰性反応を確認したうえで派遣された整備員は、ベトナム国内での14日間の隔離期間を終え、タンソンニャット空港の職員の支援をもらいながら、エンジンの取替え作業を無事終了することができました。エンジントラブルが発生してから約2ヶ月後、P-3Cは無事に日本に帰国することができました。