2026年旧正月(テト)に際する新年ご挨拶

令和8年2月17日
皆様
 
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 
本年1月、第14回共産党大会が成功裡に終了し、トー・ラム書記長が再任されたことをお祝い申し上げます。更に強固な体制の下、大きな改革が実施面に入ることで投資環境整備が進み、日越の経済パートナーシップの拡大につながると確信します。
 
2025年10月、就任直後の高市総理は、ASEAN首脳会議が開催されたクアラルンプールでチン首相と会談、APEC首脳会議が行われた韓国でルオン・クオン国家主席と懇談し、「アジアと世界における平和と繁栄のための包括的戦略的パートナーシップ(CSP)」の下で二国間関係を一層強化することを確認しました。
 
また、昨年4月には、石破総理がベトナムを訪問し、トー・ラム書記長やファン・ミン・チン首相を始めとする指導者に対し、ベトナムが「新しい時代」に向けて進める改革を支持し、更なる発展のため、日本はかけがえのないパートナーとして協力を進めていくと述べました。
 
2025年に、ベトナムは東南アジアで最も高い成長率である8.02%の経済成長を達成し、今後5年間でかつてない水準の発展を遂げようとしています。日本の対ベトナム投資額は、前年度比2割増の31億ドルとなり累計800億ドルに達しました。両国の年間貿易額は過去10年間で1.8倍に増加し、500億ドル規模となります。日越の経済パートナーシップを更に拡大させる好機として、日本が強みを持つ、知識、ナレッジ、資金(ODA)を活かして引き続きベトナムの発展に貢献してまいります。
 
外交・安全保障分野でも、両国の協力が更に進むことを期待しています。ベトナムが、国防・安全保障に加え、外交の「戦略的自主性」や国際統合の促進を掲げていることを歓迎します。昨年末、日本とベトナムは初めて外務防衛次官級「2+2」を東京で開催しました。ベトナムは本年CPTPP議長国を、来年はAPEC議長国を務める予定です。日本として、外交・安全保障分野での協力を強化し、ベトナムが国際社会の平和と安定、持続的成長のために積極的に役割を果たしていくことを後押ししてまいります。
 
人と人との交流も両国関係の大事な基盤です。2025年、81万人の日本人が訪越し、68万人のベトナム人が訪日しました。2030年までに、双方向の往来がそれぞれ100万人を越えることを目指します。在日ベトナム人数は過去10年間で50万人以上も増加していますが、更に日本で勉強し勤務する方々にとって魅力的な滞在先となるよう環境づくりを進め、在日ベトナム人100万人も含めた三つの100万人が達成されることを期待しています。
 
今年の干支である「午(うま)」は、古来より飛躍と前進の象徴とされてきました。馬が大地を力強く駆けるように、日本とベトナムがCSPの下で友好関係を強化し、更なる高みへと飛躍する年となるよう、私自身も先頭に立って尽力してまいります。
 
結びに、皆様のご健康とご多幸を祈念しまして、私のご挨拶とさせていただきます。
 
2026年2月
駐ベトナム日本国特命全権大使
伊藤 直樹